生牡蠣と糖尿病患者とビブリオバルニフィカス感染の怖い関係

生牡蠣を食べた糖尿病患者が人食い細菌ビブリオバルニフィカスに体内を侵されてしまう?
持病など病気や怪我をしている人が気をつけた方がよいという点もまとめてみました。怖い感染症も適切に予防をして対策をして美味しく魚介類をいただきましょう。

糖尿病患者だけがビブリオバルニフィカス細菌に

糖尿病患者だったため生牡蠣に当たってしまった

2月20日に放送された番組で取り上げたれたのは、とあるカップルが結婚式前日に皆で集まってパーティーを開催し、生牡蠣を食べていたところ新郎のみが救急搬送された事態に。実は新郎のみが糖尿病患者だったため生牡蠣に当たってしまったことを医師が知らされたという事例があるのです。

ただこういった感染症は海の囲まれている島国である日本も人ごとということでもありません。

 

ビブリオバルニフィカス細菌

ビブリオバルニフィカス細菌

(Vibrio parahaemolyticus) (Photo by CDC)
このビブリオバルニフィカス細菌はコレラ菌などと匹敵するほどの細菌で、特に温かい(夏場や熱帯気候)海水中にも浮遊しています。(1)

ビブリオバルニフィカスは糖尿病患者など免疫機能の弱っている人に感染する

 

ビブリオバルニフィカス細菌感染に注意が必要な人の例

  • 糖尿病
  • 肝硬変
  • 肝臓疾患
  • 鉄欠貧血などで鉄剤服用中の人
  • アルコールを多く飲む人
  • 喘息などの治療でステロイド薬中の人
  • 胃酸値を下げる薬を服用している人
  • 最近の胃の手術を受けた人
  • HIV、またはサラセミアの人
  • 外傷の傷があり怪我をしている人 など (2)

症状

  • 下痢
  • 腹痛
  • 吐き気
  • 頭痛
  • 寒気
  • 腹部痙攣

その後悪化してくると以下のような症状が表れます

  • 皮疹
  • 腫れ
  • 発赤
  • 血圧低下など

通常、症状は軽度から中等度で重症度は3日ぐらい(8時間から12日まで)。
しかし、がん治療を受けている人のように、免疫機能が弱い患者は感染症が重篤になることがあります。

ビブリオバルニフィカス感染はどのくらいで発症する?

汚染された食品を食べて24時間以内に起こります。

潜伏期間

通常は24時間程度ですが、4~96時間まで

ビブリオバルニフィカス感染は人から人へ移る?

ビブリオバルニフィカスは基本的に人から人へ感染するものではありませんが、個人的に衛生状況が悪いと移る可能性があるといいます。(3)
(詳細は専門医にご確認ください。)

ビブリオバルニフィカスは生牡蠣以外に何から感染する?

ビブリオバルニフィカスは生牡蠣以外に何から感染する?

調理されていない以下のようなものには注意が必要です。

  • 貝類
  • ロブスター
  • ザリガニ
  • 甲殻類
  • 汚染された水を飲むなど

ビブリオバルニフィカス感染予防策

  • 医師の助言がある場合を除き、嘔吐や下痢(特に小児)を予防する薬を与えない
  • 自分が病気になった場合乳児への授乳をしない
  • 砂糖や脂肪の多い食べ物を避ける

ビブリオバルニフィカス感染にならないために

  • 夏や温かい季節牡蠣などの未加工魚介類は避ける
  • 生魚介類を扱う前と後に包丁やまな板などの調理器具を熱湯消毒や洗剤で徹底して洗うことや手を石
  • 鹸やキレイな水で洗う
  • 海水を調理に使わない
  • 外傷がある時は、海水にさらさず、傷口が露出している時は石鹸と清潔な水でよく洗う
  • おむつを交換したら、ゴミに捨てたら石鹸と清潔な水で手を洗う

日本でも発症する?

近年温暖化となってきているため、海水温度も上昇しています。そのため海外で多くビブリオバルニフィカス感染が報告されていますが日本国内でも今後注意が必要です。
夏などの暑い時期食中毒が発症しやすくなりますので、同様にビブリオバルニフィカス細菌感染も注意して安全に美味しく魚介類をいただきましょう。

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